お盆に行う風習として、ご先祖様をお迎えしてお送りするというのがありますよね。
この風習をされている方は少なくなってきたと思いますが、マンションでやりたいときどうすればいいか迷いますね。
「迎え火はどうすればいい?」
「仏壇がなくてもいい?」
「マンションでもできるの?」
日本らしい風習を守っていくためにも、ぜひ参考にしてください!
お盆の準備
実は色々と準備がいるんです。
迎え火をする前の午前中に次のような準備をして墓参りをします。
・仏壇の前に精霊棚を用意する
精霊棚は、小さめの机に白い布をかけるか、ゴザを敷いたもの。
・精霊棚に位牌を移して(先祖代々の位牌も含みます。)、季節の花や野菜、果物 等をお供えする。
・キュウリが馬、ナスが牛という意味でお供えすることもある。
・盆提灯を飾る。
「なんで馬と牛?」と思うかもしれません。
馬に乗って早く帰ってきてね。
牛に乗ってゆっくり帰ってね。
という意味があります。
優しさと思いやりの気持ちが詰まってますよね!
動画でお盆飾りを紹介しているので参考にしてください!
盆棚・精霊棚の飾り方とお盆飾りのご紹介
お盆の飾りは地域や宗教によってかなりバラツキがあります。
また、お盆中は家を空けてはいけない=実家で過ごすとされてますが、今は本家や分家というのは一般的ではありませんよね。
「絶対実家でお盆を過ごさないと!」という決まりはありませんので、親族と相談してくたさいね。
なによりも、ご先祖様を供養する気持ちが大切です!
そもそも迎え火と送り火って?
ご先祖様をお迎えして一緒に過ごす期間がお盆です。
ご先祖様を大切にしようという心が込められた素敵な風習ですね。
■迎え火
盆入りの13日の午前中に仏壇や精霊棚の飾りやお供えを済ませたら、夕方に盆提灯に火を灯します。
家の玄関で素焼きの焙烙に、オガラを折って積み重ねて火をつけて燃やしたら、その場所で手を合わせます。
オガラの煙に乗って、ご先祖様が迷わず家に戻れるようにするという意味です。
いわば目印のようなものですね!
■送り火
盆明けの15日か16日に、迎え火と同じ場所でオガラを積み重ね、送り火を焚きます。
キュウリやナスがあれば、それも一緒に燃やします。
この煙でご先祖様が迷わず帰れるようにという意味です。
「オガラって何?」と思うかもしれませんが、麻の皮をはいだあとに残る芯の部分です。
麻は昔から清浄な植物とされて、悪いものを清めるといわれているんですよ。
お盆の時期になるとスーパーにも売ってます。
マンションでのやり方は?
本来はお盆の間、迎え火はずっと焚いておくことになりますが、そもそもマンションで迎え火、送り火をするのは困難ですよね。
代わりに盆提灯を使います。
火の代わりに明かりを目印に先祖様に来ていただくということです。
■迎え火の代わり
盆提灯を灯して手に持ち、玄関先に立ちます。
一礼して黙祷し、ご先祖様へのお迎えの気持ちを祈って、盆提灯の明かりを消します。
■送り火の代わり
盆提灯を灯して手に持ち、玄関先に立ちます。
ご先祖様をお見送りする気持ちで一礼して黙祷し、盆提灯の明かりを消します。
火をつけたら消火しないと不安ですから、電気に代用すれば安心ですね!
・仏壇がなくても良い?
もちろん無くても大丈夫!
■迎え火
13日の午前中に、リビングや座敷などみんながいつも集まる部屋に小さな棚を置いて、キュウリやナスなどを供えます。
火が焚ける場合は、夕方にベランダなど火が周りに燃え移らない場所に、焙烙という受け皿を置いて、小さく切ったオガラを乗せて火を点けます。
オガラはたくさん入れると火柱が高くなってしまうので危険です!
量は少なめにしてくださいね、
火が消えてから、盆提灯に灯りを点けます。
※火が焚けない場合は、形だけでOK!
■送り火
・16日(または15日)の午前中まで、ご先祖様は家にとどまっていると言われています。
ですので、午前中に御馳走をお供えしましょう。
夕方になったら迎え火を焚いた場所に、焙烙を置いて小さく切ったオガラを乗せて、火を点けます。
火が消えてから、盆提灯の灯りを消してください。
※これも、火が焚けない場合は形だけでOK!
まとめ
・迎え火をする前に、精霊棚や盆提灯などの準備をする
・盆入りの午前中に迎え火、盆明けの夕方に送り火をオガラを使ってする
・マンションで火が焚けない場合は、盆提灯を使って明かりで代用する
最近ではお盆に実家に帰ることはあっても、迎え火や送り火をするご家庭は少なくなりましたね。
マンションでも盆提灯で代用できるので、ぜひやってみてください!
ご先祖様を思う気持ちが何より大切ですよ。