腹水とは、お腹に水が溜まった状態のことを言います。
血管やリンパ管から水成分が漏れ出すと、腹水の状態になってしまいます。
今回はハムスターの腹水についてご紹介していきたいと思います。
ハムスターの腹水|症状と原因
腹水になると、お腹の張りが出て胃が圧迫されることにより食欲不振となり、その圧迫が胃の上の肺までに達すると呼吸困難になってしまいます。
原因は心臓で、肝臓などの他の臓器の病気で併発するそうです。
高齢のハムスターがかかりやすいとも言われています。
ハムスターに腹水がたまると?
腹水がたまるといくつかの可能性が考えられます。
- 腫瘍
- 心不全
- 肝不全
- 腎不全
- 消化管の異常
- 腹膜炎
この中で、5と6は開腹手術などの話になってしまうのですが、腹水の状態から考えると、麻酔はリスクが高すぎて現実的ではないと思います。
1の腫瘍は腹水が溜まるほど進行しているとなると手術のタイミングとしては遅いです。
何とかするとしたら、ベータグルカンなどのサプリメントを試してみるというのも手ですね。
しかし、ハムスター用というのはなかなかないので、効能外の使用になります。
病院に連れて行ってサプリメントを出されなかった場合は、腫瘍の可能性は低いと判断されたか、あるいはこれ以上投薬物を増やして負担をかけたくないと判断したかになります。
一般的に腫瘍は心臓の機能低下や、内臓機能の低下が疑われます。
専門の病院であれば、進んだ検査や治療が行えるはずです。
通院している病院で厳しい場合は、紹介してもらうのが良いでしょう。
ただ、無理しない程度に、むくんでいる部分を優しく撫でるようにマッサージすることで、多少の改善が見られるかもしれません。
試してみることをおすすめします。
ハムスターの腹水を抜く方法!実際の体験談
以前、私の飼っていたハムスターも腹水で病院に連れていったことがあります。
腫瘍のためにたまった腹水を抜いてもらったのですが、その水は透明でした。
疾患のある場所によって色が異なるそうで、ミルクのような真っ白の液体が出てくることもあるそうです。
私のケースでは、腹水を50ccも抜きました。
それほど溜めてしまうことになって申し訳なさがすごかったのを覚えています。
腹水をぬくと、胃も、肺も圧迫されないので、ハムスターにとってはだいぶ楽になるそうです。
ですが、すぐに再発する可能性があるそうなので注意が必要とのことです。
そして、抜いた腹水の中に、がん細胞が無いかも調べてもらいましたが、幸いがんはありませんでした。
そして腫瘍の線も消えました。その点ではひとまず安心です。
しかし、心臓や腎臓、肝臓の可能性もあるのとのこで、正確にどこが悪いか突き止めるのは難しいとのことでした。
今どんな状態なのか?と聞くと
危険な状態です。たとえば、心臓が悪くここまで腹水が溜まっているとなると、かなり悪化していることになりますので、次に心臓発作が起きれば亡くなる可能性があります。
と伝えられました。
とにかくこのようになった場合は、なるべく普通の生活をさせることが1番だそうです。
肉が着いて元の体型になってきたら、強心剤を使用して治療をするそうです。
それまでは、病院出もらった薬を飲ませ、水が溜まったらまた抜きに行く、という感じでした。
幸い私のハムスターは元気な姿に戻ることができました。
先生が言うには、早期発見は難しいとのことです。
どうしてもハムスターは痛みなどを隠してしまう動物なので、体に以上が出て初めて気づくのがほとんどのようです。
ハムスターが腹水になった際の一般的な治療
治療方法は、年齢によって異なるそうですが、注射器で水を抜くのが正攻法です。
元々この腹水というものは、他の内臓疾患によって引き起こされた2次疾患であること、個体が小さいことなどから穿刺が難しくなります。
獣医師によっては高齢の場合の外科的処置のリスクを避けて、利尿剤を投与して様子を見るケースが多いそうです。
腹水にかかって病院に診てもらったという、あるハムスターの飼い主さんのケースでは、高齢ハムスターということで、注射器水抜きせず利尿剤を投与したそうです。
そして利尿剤を投与しながら様子をみていたら、腹水が減ることがなくお腹が破裂して亡くなったようで、その後、その獣医先生の治療優先は注射器水抜きになったそうです…。
つまり、腹水は結構リスクの高い症状と言えるでしょう。
まとめ:ハムスターの腹水について
ハムスターの腹水についてご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
私自身が1度経験していることなのでよく分かりますが、とても辛い状態なのは確かです。
私の場合はなんとかなり、すぐに元気になる事ができました。それもちゃんとした獣医師さんのおかげだと思います。
しっかりと信頼のある獣医師さんを、ハムスターを飼い始めた時から見つけておくことが大切になります。