サボテンの成長サイクルを知ることは肥料を与えるタイミングや植え替えに適した時期の判断など栽培していく上での大事な目安になります。
特に水やりや温度管理で失敗してしまう人は、この成長サイクルを無視したお世話をしてしまった場合が多いんです。
サボテンを増やす方法は、種、株分けなどいくつか方法があります。
そこから生まれた新しいサボテンはグングン成長する生育期と成長を止めてしまう休眠期の2つを繰り返すことで大きくなっていきます。
それではサボテンの成長サイクルをマスターしてお世話のコツをつかみましょう!
サボテンの成長過程
サボテンの成長サイクルには「成長(生育)期」と「休眠期」の2つがあります。この2つのサイクルを繰り返してサボテンは大きくなっていくんです。
それでは、成長期と休眠期についてわかりやすく説明していきましょう。
春と秋の成長期
春と秋の成長期はグングン成長していく時期なのでたっぷりのお水と日光を与えてあげましょう。
この時期のサボテンは、ぷっくりみずみずしく生命力に溢れた姿をしています。
肥料もこの時期に与えると吸収が良く効果が期待できます。
植え替えや株分けなどもこの時期に行うと、成長するための活動が活発な時期で傷口や根っこの再生も早いのでおススメです。
夏と冬の休眠期
夏と冬は成長を止めて休んでいる時期になり、少し萎んだような見た目になってしまいます。
夏場は少しだけ成長を続けているので「半休眠期」と呼ばれる場合もありますが、冬は完全に休眠します。
休眠期はお水や温度管理に気を取られがちですが「日光」もとても大切なので日光についての注意点のお話しをしましょう。
日光についての注意
夏の休眠期は強い日差しのでサボテンが葉焼けしてしまいます。遮光幕をかけたり、風通しの良い半日陰へ移すなどしましょう。
また土の中の水分が熱せられて根っこが茹だってしまったりなどのトラブルもあるので、夏の強い日差しはあまりよくありません。
冬の休眠期
冬は休眠しているからといっても、日光は必要です。冬場の休眠期はたっぷりしっかり日光浴させてあげましょう。この時期にしっかりと日光浴することで、春からの生育期にグングン成長してくれます。
サボテン成長過程の注意点
サボテンは春と秋の「生育(成長)期」、夏と冬の「休眠期」を繰り返し成長していきます。
サボテンの成長過程で大切なのは、季節に合わせたお世話(温度・日光・水やり)の管理ですが、1つだけ成長していると勘違いしやすい危険なサインがあります。
グングン伸びてくると「成長してる!」と思ってしまいますが、ちょっと待ってください。そのサボテンはどんな感じで伸びていますか?
元のサボテンの形状を保ったまま成長していれば問題ありません。適切な管理が出来ている証拠なのできっとスクスクと元気に育ってくるでしょう。
ですが、柱サボテンが途中から尻尾のように細くなってヒョロヒョロ~と伸びていたり、玉のような形が特徴の玉サボテンが洋ナシのような形で伸びていたりしませんか?
徒長した部分はとても弱いので、そのままにしておくといずれは倒れてしまいます。
一度徒長してしまうと「胴切り」と言って伸びた部分を切り離して植え替える以外に本来の姿に戻す方法はありません。
日光浴が十分であれば徒長は起こらないので、日照不足の目安として知っておくと良いですよ。
そして、サボテンの成長過程で徒長が見られた場合は、もっと日光に当たれる場所に移動させてあげましょう。
地植えのサボテンの成長速度は早い?
「地植え」とは屋外で直接地面に植物を植える事です。温室やハウス内の地面も同じです。
では、サボテンは地植えした場合、植木鉢で育てるよりも成長速度が早くなるのでしょうか?
答えとしては「種類と環境による」という感じです。
基本的に「サボテンの成長はゆっくり」です。種類にもよりますが、1年間で1cm程度しか育たない種類もあるくらいです。
生育に適した場所・適切な管理を行っていれば植え替えの必要のない地植えのサボテンの方が根っこなどにダメージを受ける事がなく伸び伸び育つので室内よりも早く成長するといえます。
けれど、屋外ということは自然環境の過酷な面の影響も受けます。
日照時間が短い場所や風通しが悪いなど、あまり適さない環境に植え付けてしまった場合は成長を止めてしまったり、枯れたりします。
逆に鉢植えでも根詰まりなどに注意し植え替えをきちんとして環境の良いところであればすくすくと元気に育つはずです。
地植えか鉢植えかよりも適切な管理とお世話がサボテンの成長を早めてくれる鍵になります。
サボテンの成長スピードを早めることはできる?
サボテンの種類によって成長スピードは異なりますが少しでも早く大きくしたい場合は、日ごろの管理をきちんとしましょう。
- 基本的なお世話(温度、水、日光)の管理
- 適切な肥料と植え替え
サボテンの成長を促したい場合は、基本的なお世話と+αが必要になってきます。
早く大きくしたいからといって、サボテンの成長サイクルを無視したお世話はNGです。
まずは基本をしっかりした上で、次のこともお世話に加えていきましょう。
肥料を与える
生育期である春と秋は肥料を与えてあげましょう。
液体肥料、固形肥料など様々でが、最近はサボテン(多肉植物用)向けにブレンドされた肥料も販売されているので試してみると良いかもしれません。
液体肥料は即効性、固形の置き肥(置いて使う肥料)は遅効性なので上手に使い分けましょう。
注意点
注意は用法用量を守ることです。
沢山与えれば、その分どんどん成長するわけではありません。与えすぎた肥料は根腐れや、害虫を呼ぶ原因となるので使用する肥料の説明をよく読んで使うようにしましょう。
植え替え
サボテンの成長速度にもりますが、1~2年に1回程度は「植え替え」が必要です。
サボテンが育ってくると鉢の中の根っこも伸びて詰まってしまいます。成長した根が鉢の中で詰まることを「根詰まり」といいます。
根詰まりを起こすと成長が止まったり最悪の場合は根腐れを起したりするので植え替えは必ず行いましょう。また、植え替えする時は必ず春か秋の生育期に行ってください。
サボテンが成長しないときは?
休眠期も無事に超え、生育期になったのに全然成長していない…ということも、じつはサボテン栽培にはよくあります。
サボテンは成長がゆっくりなので気づきにくいのですが、サボテンが自分で成長を止めている事があるんです。
成長点の有無を確認
サボテンのてっぺんにある少し凹んだところのことを「成長点」といいます。なんとなく私たちの「つむじ」みたいに見える部分です。ここから次の茎を出して成長していきます。
成長点があるのに、成長していない場合は…
サボテンは1~2年に1回程度、植え替えが必要な植物です。
成長点があるのに成長していない場合は、「根詰まり」して成長を止めている可能性があります。
根詰まりとは、植木鉢の中で根っこが密になっている状態で、窮屈すぎて水分・栄養分を吸い上げなくなっている状態です。
成長点はあるのに成長していない場合は根詰まりの場合があるので一度根っこの状態をチェックしてみましょう。
サボテンの成長記録をつけよう!
「あ!可愛い!」と気づけばパシャっとスマフォで撮影。スマフォのアルバムを見ると、サボテンの写真がいっぱい。
それ、「思い出」や「映え写真」として残しておくだけではもったいない!!
成長記録を付けるメリットとして、「あれ?こんな色だっけ?」「もしかして元気ない?」と不安な時に、過去に遡って写真でサボテンの状態を見れるのでとっても便利ですよ。
栽培失敗もあるかもしれません。ですが失敗もきちんと記録し続ければ、あとで見返した時に「何が悪かったのか」を冷静に分析して次に活かす事ができます。
ネットや書籍、専門家の栽培方法はとても参考になります。ですが、居住地、建物の立地や、室内の間取りや風通しなどみんな同じではありません。
自分で栽培日記をつけることのメリットは「自分の家の環境」にあった栽培方法を見つける事ができること。
自分で栽培日誌をつけると「自分だけのサボテン栽培マニュアル」を作ることができるので是非チャレンジしてみてくださいね。
「成長(生育)期」と「休眠期」があります。成長期は春と秋。休眠期は夏と冬。
サボテンの成長過程を知ることで肥料や植え替えのタイミングなどを判断することが出来ます。
そして、成長過程を記録する事で大切なサボテンの思い出と自分だけの栽培マニュアルが完成します。
最初は失敗したり、戸惑うことも多くあると思います。
成長過程を記録しているとサボテンの様子がおかしい時に過去の記録を見返したり、毎日見ていると気づかない小さな変化にも気づくこともできます。
こうした記録をすることで、きっと次にトラブルが起きた時の対処がスムーズに行えるようになります。
絵が好きな方はイラスト入りの絵日記風でも良いし、時間の無い人はアプリなどを使っても良いでしょう。
ぜひ、自分にあった方法で「自分だけのサボテン栽培マニュアル」を作ってサボテンの成長過程を楽しんでみてくださいね!