トゲがトレードマークといっても過言ではない、そんなサボテンですが、実はトゲなしサボテンが存在するんです。
トゲがなんとなく苦手、そんな人もいると思います。
トゲなしサボテンは、つるつるした肌に丸みを帯びたシルエットがとても可愛いですよ。
トレードマークを見つけることも兼ねて、トゲなしサボテンの育て方をみていきましょう。
初心者は、まずはある程度成長したサボテンを育てることから始めることが多いですから、元気なサボテンの見極め方も含めて解説します。
トゲなしサボテンの育て方と見極め方
トゲなしサボテンをどう育てるかというと、正直なところ、トゲのあるサボテンとそれほど大きくは変わりません。
直射日光を避け、でも日光の入りやすい場所に置き、土が乾いていたらたっぷり水をあげます。
冬は水やりに慎重になりながら、休眠期として様子をみましょうね。植え替え時期についても、春または秋がオススメなのは変わりません。
土が乾いている時に実施し、大切な根を傷つけないように扱いましょう。
通常、サボテンはトゲで身を守っていますが、トゲなしサボテンは、身が硬かったり、身に毒性をもったりして、自身を守っています。
そのため、購入時に選ぶ際に、持ってみてずっしりしていて、色ツヤが良いものを選びましょう。元気な証拠を確認し、迎え入れたいですね。
また、場合によっては、大きさがまだ小さい時の身の保護や、反対に日光に当たって大きく育った時にトゲが生えてくる、なんていうこともまれにあるようです。
どちらも身を守る補助をするためにトゲを備えているんですね。
害虫を防いだり、日光が当たるのを調節してあげたりして、育て方によって変化を感じることができるのも、トゲなしサボテンの魅力といえます。
トゲなしサボテン・ロホホラ属の育て方
これから、トゲなしサボテンの育て方を2種、種類別に紹介します。
まずはロホホラ属です。
土
ロホホラ属は、休眠期明けには張った水に浸すほど、たっぷりの吸水が必要なのですが、かといって水を蓄えるような土では育ちません。
あくまでも吸水が必要なのは休眠期明けのみで、土は他のトゲのあるサボテンと同様、水はけの良い環境をつくってあげます。
ブレンドが難しければ、市販のサボテン用の土で構いません。
水やり
ロホホラ属を育てるうえでの一番の注意が、水やりにあります。
冬の休眠期にはほぼ水やりは行いませんが、それにより、身がしわしわにしぼみます。
それを見て、大変だと考えて水やりを行い、定番の根腐れを引き起こすパターンです。
これは本来の成長過程で、異常ではありません。もし吹き子があるなら、見極めができます。
子どもは休眠期でもしわしわにならず、つるつると生き生きしていたら、何の問題もなく安心ということです。
ちなみに、雨季がきてたくさん雨が降っているのに、しわしわなまましぼんでいたら、それは大変です。その時には、土の水はけは大丈夫かなど、対策を講じる必要があります。
置き場所
置き場所も他のサボテンと変わらず、日当たりの良い場所を選びます。
でも、少しの違いではありますが、ロホホラ属は日光や寒さに多少強めです。そのため、直射日光でも時間を加減して午前中だけ当て、午後は日陰に移動する、という育て方もひとつの方法です。
葉焼けしないようにだけ気を付ければ、丈夫なロホホラ属を実感できますよ。
植え替え
ロホホラ属には太い根である塊根があるので、特に根を傷つけないよう、気を付けなければいけません。
ただ、傷をつけまいと細い根を残してしまいがちですが、これは土の中で腐ってしまうだけなので、残さず切ってしまわないといけないのです。
植え替え時期については、ロホホラ属は特に高温多湿を好む傾向があり、春にオススメとはいっても、あまり早すぎると朝晩はまだ寒くその時間に凍えてしまうので、しっかり暖かくなってからにしましょう。
トゲなしサボテン・エピテランサ属の育て方
続いて、エピテランサ属の育て方を紹介します。
エピテランサ属は、厳密にいうとトゲはあるのですが、短いトゲが身に密着しているため、触っても痛くない、そんな品種です。
土
繰り返しになりますが、水はけの良い土を準備してあげましょう。一年を通しても、特に水やりが控えめな品種です。
市販のサボテン用の土でも問題はありませんが、特に水はけにシビアな品種なため、自身で工夫をしてブレンドした土の方が、末永く成長を楽しむことができますよ。
水やり
エピテランサ属の水やりは、ずばり、乾燥気味で構いません。夏場であっても、土が軽く湿る程度に霧吹きがオススメです。
植え替え時期の春と秋にだけたっぷり水をあげ、冬は断水します。
水をあげると吸水の働きが優れていて、よく太りますが、見た目のシルエットとしては水はを控えめにしてすーっと縦に成長させた方が美しいです。
また、よく太るからといって、誤って水やりをしすぎないようにしましょう。サボテンの定番ですが、根腐れの原因につながります。
置き場所
エピテランサ属は、サボテンにしては珍しく、寒さに強くて暑さに弱いです。
特に蒸し暑いとすぐに疲れてしまいます。日本の夏の気候は、本当に苦手といえるのです。
風通しが良い場所を重要視し、直射日光を避けた日当たりの良い場所を選びましょう。
植え替え
先に少し出てきてしまいましたが、エピテランサ属の植え替えは春か秋に行います。
エピテランサ属は「気長に」がキーワードとも言われているほど、成長がゆっくりなため、一年に1回にします。
どちらかというと、春がオススメです。暑さに弱いとはいえ、夏が生育期のため、夏の以前がいいというわけです。
中には夏を休眠期にし、冬に置き場所を工夫して育てる人もいますが、特に他のサボテンも育てているとサイクルが変わってくるため、なかなか難しくなります。
基本はやはり冬に休眠させてあげる方がいいですね。
トゲなしサボテンの花の咲かせ方
サボテンの花は、良い環境で育てていれば、いずれ咲きます。ただ、トゲなしサボテンには細くて白い線毛が生えます。
トゲなしサボテンの風水的効果は?
実は、トゲなしサボテンは美容室でよく見かけることができます。
お客様が万が一触れてしまっても、怪我をしたりする心配なく、お店のインテリアとして飾ることができるからです。
特に美容室は子どもも来店します。
トゲなしサボテンは安全性も兼ね備えていたんですね。
そんな風に、インテリアで人気のトゲなしサボテンは、風水的効果も優れています。一般的に、細く尖った植物は良い影響も悪い影響も寄せ付けないという風水の考え方があります。
そのことから、丸みのあるトゲなしサボテンは、室内のインテリアとして楽しみやすいんですね。
トゲのあるサボテンは窓際や玄関の環境が良いという条件なら、悪い影響を入れないという意味で風水的には良いとされています。
トゲなしサボテンは、トゲがない代わりに身を守る力が強く、サボテンの苦手分野とされている休眠期の冬も育てやすいということでした。
初心者でも最初の元気なサボテン選びの目安も見て分かりやすく、迎え入れやすいですよね。
安心感のあまりに世話を忘れてしまったり、反対に他のサボテンと全く同様の育て方をしなければ、きっと美しくて立派なサボテンに成長してくれるはずです。
そんなトゲなしサボテンに魅力を感じたら、是非挑戦してみてくださいね。