サボテンが大きく育って鉢からはみ出していたり、鉢底から根が見えていたら植え替えのサインが出ています。
他の植物達に比べて成長が分かりにくいサボテンですが、数年に一度は植え替えて土を入れ替える必要があります。
サボテンを植え替えてあげることで、より大きく元気に成長してくれるようになりますよ。
この記事ではサボテンの植え替え方法と時期、植え替えた時にグラグラしている時の対処法などを、植え替えに失敗しないコツと併せてご紹介します。
サボテンの植え替え方法!
サボテンは植え替えることでより元気に成長してくれますが、方法や時期を間違えると根腐れや変色を起こしてしまうことがあります。
最悪の場合枯れてしまうことも…。
植え替えられることで環境が変わり、サボテンにストレスがかかるからです。
サボテンを植え替える際は、サボテンになるべく負荷をかけないことが大切になります。
これは痛んだ根や古い根を整理しやすくしたり、古い土を落とす際に根を痛めない為の工夫です。
サボテン用土は、他の植物専用土に比べて比較的水はけのよいものが適しています。
また、感染症や虫害をふせぐために他の植物を育てた後の古い土は使わないようにしましょう。
植え替えの時期にも注意が必要です。
休眠期や生育が緩慢になる時期に植え替えを行うと、植え替えでかかった負荷から回復するのに時間がかかってしまうからです。
サボテンの植え替え時期については下記の記事で詳しくご紹介しています。併せて参考にしてください。
それでは、植え替えのときに抑えるべきポイントと失敗しないコツを詳しく見ていきましょう。
※植え替え 時期を別記事で書くので最後に植え替え時期を書いて下さい
土
サボテンを植え替えるときに最も重要なのは、土です。
サボテンが元気に育つ土を作るには、押さえるべきポイントが3つあります。
- 水はけと通気性
- 適度な保水性と保肥性
- 用土の粒がある程度均等
サボテンは雨が殆ど降らない土地が原産なので、他の植物たちに比べて水はけのよい用土が適しています。
腐葉土などが多く含まれる保水性の高い土に植えると根腐れしてしまうことがあるので注意しましょう。
また、通気性が悪い土もカビの発生や虫害の原因になります。
サボテンは水はけのよい用土を好みますが、サボテンも植物なので水と栄養が必要です。
ある程度は保水性と保肥性があるものを用土に混ぜるようにしましょう。
サボテンに適した保水性と保肥性がある土を作る際には、水はけのよいもの:保水・保肥性のあるもの=8:2位の割合になるように配合しましょう。
小粒の鹿沼土などが含まれる用土は通気性と水はけ、保水・保肥性のバランスが良くなるのでおすすめです。
用土の粒がある程度均等であることも、サボテン用土に欠かせない条件です。
用土の粒の大きさをある程度均等にすることで用土の中の隙間を均等にし、通気性と水はけを良くします。
また、粒が適度に小さければサボテンを植え替えた際に根の間に土が適度に入ってしっかりと植えこみやすく、グラグラしにくくなります。
あまりに細かい粒だと、逆に通気性と水はけが悪くなってしまうので注意しましょう。
上記のポイントを押さえた用土のおすすめ配合割合は以下です。
- 赤玉土2
- 鹿沼土2
- 軽石1
- 粒状培養土1
- くん炭1
- ゼオライト1
一からサボテンの土を配合するのはちょっとハードルが高いという方は、市販のサボテンの土を活用しても良いでしょう。
肥料
砂漠などの肥料分が少ない土地に自生しているサボテンは肥料がなくても栽培が可能ですが、生育期に栄養を与えることでより元気に生育してくれます。
植え替えの際にはマグァンプなどの遅効性化成肥料を用土にひとつまみ混ぜると良いでしょう。
そういった肥料を使用する際は、生育期の水やり頻度が増える時期に使用すると良いでしょう。
水やり
サボテンを植え替えた後に注意したいのが、水やりのタイミングです。
植え替えられたばかりのサボテンは、環境変化によって大きなストレスと負荷がかかっています。
根が傷ついている可能性もあるので、水やりは植え替えてから1週間後に開始するようにしましょう。
失敗しないサボテンの植え替えのコツ
植え替えはサボテンに新しい土と栄養をもたらすメリットがありますが、環境が変わることでストレスがかかるというデメリットがあります。
植え替えに失敗すると最悪根腐れを起こして枯れてしまうことがあるので、ちょっとしたコツを押さえて失敗を未然に防いでいきましょう。
サボテンの植え替え数日前から水を切る
サボテンを植え替える時は、最低数日〜1週間ほど前から水やりを控えてしっかりと水を切るようにします。
植え替え前にしっかり根と土を乾かすことで、古い用土を落としやすくし、植え替えの際に根が傷つくのを防ぐ事ができます。
鉢からサボテンを抜きやすくなるというメリットもありますよ。
サボテンに合った大きさの鉢を選ぶ
サボテンを植え替えるのに適した鉢のサイズは、サボテン本体と鉢の内側の外周に指が1本入るほどの大きさです。
植え替える手間を省こうとして大きすぎる鉢に植えてしまうと、土が乾きにくくなり根腐れの原因になるので注意しましょう。
また、同じ大きさの鉢ならなるべく鉢底穴が大きいものを選んだほうがうまくいきます。
トゲを素手で触らないようピンセットを使う
サボテンを素手で触るとトゲが当たって痛いし、植え替える時に支えにくいですよね。
ピンセットやトングだと操作性が悪い!という方は指先に防護用ゴムが貼られている軍手も便利です。もちろんピンセットなどと併用してもOKです。
サボテンがグラグラする時はやり直した方がいい?
植え替えたばかりのサボテンがグラグラしていることがあるかもしれません。
子株や胴切して根出しさせてばかりの株など、根が短いサボテンを植え替えた時はこのような状態になりやすくなります。
植え替えた時にグラグラしてしまうのは、根の隙間に用土の粒がうまく入っていないからです。
すぐにやり直したくなるかもしれませんが、できればそのまま1~2週間ほど様子を見たほうが良いでしょう。
植え替えられた直後のサボテンには大きな負荷とストレスがかかっています。新しい環境に慣れるまではあまり触らないようにしましょう。
とはいえせっかく植え替えたサボテンがグラグラしていると気になりますよね。
サボテンの植え替えは100均の土でも大丈夫?
100均で売られている土もサボテン栽培に使うことができます。
サボテンは水はけのよい土を好むので、多肉植物やサボテン用と書かれているものを選ぶようにしましょう。
ただ、同じ100均の土でも店舗や販売地域によって仕入れ先や土の配合が異なるので注意が必要です。
用土の中には水はけを追求するあまり殆ど保水性がないもので配合されている土もありますし、逆に腐葉土などの保水性が高いものの割合が極端に高い土もあります。
水はけのよいもの:保水・保肥性のあるもの=8:2位の割合になるように足すのがポイントです。
100均に限りませんが、「サボテン用」と書かれている土を活用する際は配合を注意して見てみることも大切です。
サボテンの植え替えは土なしでもできる?
ヒヤシンス用のガラス容器はもちろん、お気に入りのコップなどに植え替えてもOKです。
まずは通常の植え替えと同様に数日~1週間ほど水やりを控えて水切りしたサボテンを鉢から出し、古い用土を落とします。
用土をある程度落とせたら、古い根や傷んだ根を取り除いていきましょう。
触っただけで取れてしまうような根は古い証拠です。根が整理できたら、明るい日陰で2〜3日乾燥させます。
根が乾いたら、根が1/3くらい浸かる程の水を入れた容器にサボテンをセットして完成です。
成長期であれば数週間程で新しい根が生えてきます。薄めた液肥を数滴水に混ぜると良いでしょう。
水耕栽培に切り替えたサボテンは、土に植えたサボテンとは異なる点に注意して管理します。特に置き場所には注意しましょう。
また、冬場は水温が5℃を下回らないよう注意します。
サボテンの植え替え時期
サボテンを植え替える時期にも注意が必要です。
真夏や冬などの休眠期や生育が緩慢な時期に植え替えてしまうと、植え替えで受けた負荷やストレスから回復しにくく、枯れてしまうことが多いからです。
サボテンの生育期は主に春と秋。日照時間が安定して長く、比較的暖かい時期です。
スムーズに植え替えをするためにも、休眠期の終わりから植え替えの準備をしておくと良いでしょう。
サボテンの植え替え時期については下記の記事で詳しくご紹介しています。併せて参考にしてください。
サボテンは植え替えることでより元気に大きく成長してくれます。
しかし、方法や時期を間違えてしまうと弱ってしまったり最悪枯れてしまうこともあります。
植え替えを成功させるポイントはサボテンになるべく負荷をかけないようにすることです。
サボテンの植え替えに適した時期は生育期の直前~生育期前半。これは植え替えでかかった負荷から回復するのに適した時期でもあります。
サボテンは植え替えの数日~1週間ほど前から水やりを控えて水を切り、土を落としたり痛んだ根や古い根を整理しやすくします。
根が整理できたら、水はけのよい新しい用土に植え替えます。
用土は、水はけのよいもの:保水・保肥性のあるもの=8:2位の割合のものを配合するか、サボテン専用土を使用すると良いでしょう。
また、植え替えの際にはトゲを触らないようにピンセットやゴム付き軍手を使用しましょう。
植え替えた直後の水やりはさけ、およそ1週間後に水やりを開始します。
植え替えはサボテンにとって環境が新しくなるということ。
人間と同じように、急な環境変化はサボテンにも大きな負荷とストレスがかかります。植え替えを成功させて、大きく元気に育てていきたいですね。