最近、中国の観光客などのマナーが国内外で話題になっていますね。
その中の一つに「料理を残す」こともあるようです。
中華料理のマナーでは「食べ物を残すのが正しい」という「説」がネット上でも飛び交っているようです。
じつは私も時々中華レストランに行くので「中華の正しいマナー」って気になります。
日本流に残さずキレイにたいらげていたのが、中華レストランでは「マナー違反」だったのでしょうか…!?
そこで私は「中国料理のマナーでは料理を残すのが正しいってホント?」について調べてみました。
分かったことを皆さんにもご紹介しますね!
・「残すのがマナー」説は昔の中国の記録から広がった
そう、「料理を残すのがマナー」説の出どころは昔の中国の記録だったようです。
私も「お隣の国なのにナゼこんなに違うの?」と思うことがイロイロありますが…。
マナーの違いのナゾを解くカギも昔の話から見えてきそうです。
なんでも中国の古い記録には、客がお金持ちの家にまねかれた様子が記されたものが幾つもあるそうです。
そのような富裕層の家には使用人が雇われていました。
お客が料理を食べ残せば、主人はそれを使用人らに「お持ち帰り」させてあげられたのです。
昔のそんな記録が大げさに解釈され「中華は残すのがマナー」説につながったフシがあるようです。
また、昔から中国ではご馳走をふるまうのは客人への一番のもてなしでした。
もしも客が皿の料理を完食すれば「客人がまだ満腹でない」と受け取られたようです。
つまり「客が残すくらいたっぷりとご馳走する」のが理想的なおもてなしとされたのですね。
こういうわけで、今でも中国では料理が完食されたら「もう一皿」が否応なしに追加されるお店もあるそうですよ!
・じつは中国でもケースバイケース!!
ところが、今の中国人に聞くと「いや~、完食するのが中国でも普通ですよ」「ケースバイケース」。
そんな答えが多いようです。
私もそれを中国滞在の長い人から教えられ安心しました!
そこで気になるのが「どんなケース」なら残した方が良いのか…ですよね?
どうやら、わざわざ少し残すというのはかなり格式ある会席に限られるようです。
中国に詳しい人に聞いても一般中国人にはそういう感覚の人が多いと分かってきました!
というわけで「残さず食べましょう!」的な感覚は中国人も日本人とそう変わらないと分かりました。
そう、私たちが中華レストランに行く時も気楽に料理を楽しみ、完食してもまず問題ありません。
・日本の中華料理店では必ずしも通用しない
さて、逆に「残すのがマナーだ」説を日本の中華料理店に持ち込んでしまうと通用しないことも多いようです。
私も以前、祖父の喜寿祝いで、とても本格的な中華レストランで食事しました。
そこでも、完食されたお皿を普通にウェイターさんが確認してからお皿を下げてくれていました。
お店側から「足りないようならもう一皿」ということもありませんでした。
そもそも日本の中華レストランの料理人のほとんどは日本人。
中華系の料理人も日本生活の長い人が大半ですし客層も日本人メインという前提で運営されています。
日本のどこかには「お残しは許しまへんで!!」…じゃないですが「残したら罰金」と公言する中華レストランまで存在すると…。
まあそれは超レアケースにしても、料理人の多くは「残さず食べて欲しい」と自然に願うもののようですね。
・食べ残しの「お持ち帰り」も日中両国で可能
私は日本の中華レストランで料理を残す時に「お持ち帰りできますか?」とお店に聞いて100%OKをもらってきました!
イヤな顔をされたことはまだありませんね…。
しかも本場中国の中華レストランですと「お持ち帰り」に対応するのが日本以上に当たり前なのだそうです。
中華料理は何品もの大皿を取り分けるというスタイルから、食べ残しが出やすいので「お持ち帰り対応」は嬉しいサービスですよね!
そう「残すのがマナー」というより、むしろ「残った分は持ち帰ってもらう」が今の中華レストランでは普通のようです。
日本に住む私たちも積極的に「お持ち帰り」を利用したいですよね。
まとめ
・「中華料理は残すのがマナー」説は中国の故事から広まった
・本場中国でも「料理を残す」のは格式ばった席だけ
・日本の中華レストランでは残さず食べた方が喜ばれる
・日本も中国も「お持ち帰り対応」の中華レストランが多い
以上が「中華料理のマナーでは料理を残すのが正しい?」について私が調べてみたことです。
これで、せっかくの美味しいご馳走をわざわざ残したりせず中華レストランで食事を楽しめますね!
そうそう、今回のような「誤解」を広げる「料理を大量に残す中国人」の映像が以前に話題になりました。
多くの中国人にとっても異常な映像だったようですね。
一人の行動が国全体のイメージを左右する事は多いので私たちもふるまいに気をつけたいですね!