弔電は葬儀に参列できない時、代わりにお悔やみを伝える電報です。
ですが半数近い日本人が弔電のマナーに自信が無いことが某社アンケートでも分かっています。
その中でも「だれ宛て」「どこ宛て」に送るべきか分からないという人が3~4割いるようです。
私も突然の訃報に、遺族にかける言葉に悩んだのはもちろんですが「それ以前に」宛名や宛先で悩んだ経験があります。
そこで、お悔やみの電報(弔電)の「宛名を誰に」「宛先をどこに」すべきかについてなどを私の体験からご紹介します!
1.宛名は「基本的には」喪主に
まず、お悔やみの電報(弔電)の宛名は基本的には葬儀の喪主にするのがマナーのようです。
私も最近の例では高校時代の恩師の訃報へのお悔みの言葉を送りました。
この時は母校の同窓会に問い合わせたら喪主を教えて頂けました。
故人の遺族がすぐ連絡のとれる人なら喪主名や葬儀場の住所を聞くことができますね。
また、葬儀場にたずねれば喪主の名を教えてくれます。
葬儀場では同じ日に複数の葬儀があったりしますから、混乱が起きないよう、喪主名はフルネームで確認しておくことが大切です。
失礼の無いよう姓名の「漢字」も正確に確認しましょう。
たとえば私の周りでは、下の名の「充(みつ)」を「光」と勘違いしたまま手紙やメールを親族に送り続けていた例があります。
比較的近い親族内でもこのありさまでしたから、気をつけたいですね!
喪主と面識が無い場合は「故人と自分との関係が喪主や遺族にも分かる」ように差出人を書くと良いでしょう。
例えば恩師の訃報を受けて私がお悔やみを出した時には
「 〇〇高等学校 第〇〇回卒業生 〇〇〇〇(私のフルネーム) 」
という差出人名にしておきました。
2.喪主が分からなければ「ご遺族様」宛てに
さて、上に書いたように弔電の宛名は基本的には喪主が良いとされますが、例外もあります。
その場合は「□□□□様(故人名) ご遺族様」を宛名にすることができます。
例えば、すぐに喪主名が確認できず、通夜や葬儀に間に合わない心配がある場合なども、もしかしたらあるかもしれません。
また、父上や母上を亡くした友人に弔電を送りたいが、喪主が友人の兄弟であるなど、送りたい相手が喪主でないケースはよくあります。
3.弔電の宛先住所は葬儀の会場に
さて、弔電の宛名の次は宛先の住所ですが、これは葬儀が開かれるホール・寺・家などの住所を宛先にします。
私も「故人の自宅と葬儀場のどちらにしよう?」と迷ったことがあります。が、葬儀が始まる前までに確実に喪主に渡るためには葬儀ホールなどに送るのが良いと考えそうしました。
もともと弔電は故人の自宅に送るものだったようです。
なぜなら昔は家で葬儀をするのが普通だったからです。
しかし最近は大半の人が外の葬祭場を利用しますし、その準備のため喪主が家にいないケースが多いです。
ですから今は大抵の場合、宛先は「□□斎場気付 □□□□様(喪主・遺族の名前)」となる場合が多いです。
また、お寺の本堂が葬儀場になる場合「□□寺様気付 □月□日葬儀 喪主□□□□様」とすることができます。
この場合日付を入れるのは、葬儀業者ではないお寺に一度に大量の弔電が届くことによるお寺への負担を減らすためです。
お寺に付属した葬儀会館・ホールなどが会場なら「□□寺斎場気付 □□□□様(喪主・遺族の名前)」で良いでしょう。
4.送るタイミングは訃報を受けたら「すぐ」
お悔やみの電報で大切なのは訃報を受けたらすぐに出すことです。
私もお通夜や葬儀に間に合うよう、すぐに弔電を出すようにしてきました。
葬儀では弔電の紹介があることも多いです。
ですから、お通夜までに、または葬儀(告別式)の始まる1時間前までに弔電を届けるのがマナーです。
故人が亡くなってから葬儀までの日数は季節や六曜などによっても違いがあります。
葬儀に参列できない代わりに送るのが弔電なので、これが遅れるのは失礼になりますから気をつけましょう。
サービスによっても多少違いはあるかもしれませんが、弔電は日本全国どこでも当日から翌日までに届くものが多いようです。
サービスの窓口にお通夜や葬儀の日時を知らせ、その前に届くように頼んでおきましょう。
まとめ
1.お悔やみ電報の宛名は喪主にするのが基本
2.喪主以外を宛名にすることもできる
3.宛先住所は葬儀の会場にする
4.弔電は通夜・葬儀が始まる前に届くようにする
ちなみに、お悔やみの言葉は遺族の宗教・信条に配慮したものにしたいものですね。
例えば故人や喪主がキリスト教だと分かっている場合は「供養」「成仏」「ご冥福」などの言葉は控えた方が良いでしょう。