近しい人を亡くした遺族への接し方には何かと気をつかうものですよね。
たとえば法事の招待状を受け取った時も、故人への供養の気持ちや遺族への気づかいが伝わる失礼の無い返信をしたいものです。
そんな思いもあり、私は法事の案内をいただくと、以前はそわそわした気分になっていました。
少しでも施主(遺族)に不快感や悲しみを与えないよう、マナーも押さえておきたいですよね。
そこで私の体験をもとに、法事の案内状への返信で覚えておきたい事を5つご紹介します!
1.「御」などを二重線で消してから返送する
まず「ご出席」「ご欠席」などの「御」部分は二重線で消してから返送するのがオトナのマナーです。
が、以前の私は「出欠」確認の往復ハガキにある「御」つきの丁寧語をあまり意識できていませんでした。
「ご出席」か「ご欠席」に〇をつけ、そのままポストへサクッと…してきた人、私以外にもいませんか?
また返信面の宛名が「山田太郎 行(または宛)」の場合、「行」「宛」を二重線で消して「山田太郎 様」に変えて送るのがマナーです。
二重線は、消す文字が一文字なら斜線、複数文字なら縦線にします。
「法事には出るが食事は不要」の場合はそれを返信ハガキに書き入れ、電話でも知らせておくと施主も助かるでしょう。
尚、返信に使う筆記用具は万年筆(黒か紺)かボールペン(黒)が一般的です。
万年筆は丁寧さを感じさせますが、封書でなくハガキの場合、私は個人的にボールペンをオススメしたいです。
理由は、雨がちな時期の配達でも「にじみにくい」ので!
2.自分や家族が欠席する場合は一言添える
私は出欠確認ハガキの「欠席」に〇をつける時は挨拶を書き添えたりします。
法事なら(特に「欠席なら」)なおさらカンタンな挨拶を添えるのを強くオススメします!
自分や家族が出席できない事情についても書きそえると気づかいの感じられる返信になります。
欠席する時は現金書留で「ご仏前」や「御供物料」を三千円か五千円送ると良いでしょう。
またお線香や供花を贈る人もいます。
更に欠席の詫び状も送ればさらに丁寧です。詫び状は下のような内容が良いでしょう。
(1)案内状を頂いたことへのお礼
(2)出席できない理由
(3)故人を偲ぶ思い出など
(4)遺族を気づかう言葉
(5)結びのあいさつ
3.案内状に名が無い=「招かれていない」ではない
さて、法事関係では宛名を連名でなく世帯主など「一家の一人だけ」にするのがマナーと考える人が意外に多いようです。
これは決して世帯主以外が「招かれざる客」という意味ではないようです。
私も郵便物の宛名が夫だけの時、チョット当惑することもありますが…。
この背景には主に下のような考えがあるようです。
法事に招待されたら、よほどの事情以外では一家全員の出席が当たり前という考え。
地域や家にもよりますが、この場合は出欠の返信用ハガキも無かったりするそうです。
法事は人の死が関係した行事なので「道連れ」をイメージさせる「連名」を避けるのがマナーという考え。
そう、法事は結婚式などと異なり、「宛名に書かれなかった家族も何人でも出られる」という集まりと考える人が多いんですね!
4.参加人数を知らせる
次に、私が気をつけているのは「参加人数を知らせる」ことです!
上の往復ハガキの「お手本」にも家族の参加人数を書き入れてあります。
念のため、人数については電話で施主に了解をもらっておくのが良いでしょう。
さきほど触れた見出し1~2の内容についても、上のお手本を参考にしてください!
4.電話で返事をしても返送用ハガキは送る
私が意識してきた4つ目は「電話で出欠の返事をした時も返信用ハガキは送る」ことです。
施主は忙しいので、電話で聞いた参加人数を正確に記憶できているとは限りません。
せっかくハガキを頂いたのですから、そちらも返送してもらった方が施主も確実な段取りがし易いでしょう。
5.早く返信する!
最後の5つ目です。
私が両親から叩き込まれてきたことでもありますが、相手を待たせている大切な用件への返信は早く出しましょう。
法事の案内状への返信も同じです。
施主は準備のため、時間的にも精神的にも忙しいです。
早く参加人数を把握して準備を整えておきたいはずです。
「早さならメール!」となりがちですが、メールだけでの連絡は「見落とし」も発生しやすいです。
メールだけでなく、返信用のハガキも送った上で電話も入れておくのがオススメです!
まとめ
- 自分への丁寧語の「御」などを二重線で消して返信する
- 欠席の時は必ず挨拶の言葉を添えて返信する
- 法事は宛名に名の無い人も参加して良い
- 返事は「電話だけ」で済ませず返信ハガキも送る
- 出欠の連絡(出欠確認への返信)は早く送る!
以上が法事の案内状への返信で私が意識してきたことです!
これで遺族である法事の施主に向けて気づかいのある返信ができますね。
ところで人を亡くした悲しみを「時が癒してくれた」と言う人もいますが「私はその逆です」という人も多くいます。
法事のたびに故人への供養、遺族に寄り添う気持ちを新たにして行きたいですね。