その飼いやすさから、ペットとして人気の高いハムスター。
家族同然のペットとは、長い時間を一緒に過ごしたいですよね。
しかし、ハムスターの平均寿命は2~3年と、とても短命です。
そんな短すぎるハムスターの寿命ですが、適切な飼育をすることで延ばすことができるのを知っていましたか?
今回は、実際にハムスターを飼育している筆者も実践している、正しい飼育方法と寿命を延ばすコツを紹介します。
ハムスターの寿命は2~3年は本当?
ハムスターの寿命は、平均2~3年と言われていますが、実際は種類や性格などの個体差によって変わってきます。
比較的長生きする種類のハムスターでも、ストレスに弱い性格の子などは寿命が短くなってしまいます。
でも安心してください。どんな性格のハムスターでも、正しい飼育をすることで、長生きさせることが可能です。
ハムスターの寿命が短い理由は?
なぜハムスターの寿命は短いのでしょうか?その答えは、心拍数にあります。
心拍数とは、心臓が動く回数のことで、ほとんどの哺乳類がその生涯で約15億回と言われています。
心臓は、小さい動物ほど早く動く傾向にあり、人間の心臓が1分間で約60回動くのに対し、ハムスターの心臓はなんと、1分間で約500回も動きます。
そのため、同じ心拍数の哺乳類でも、ハムスターは短命となってしまうのです。
短すぎるハムスターの寿命を延ばす飼育方法とは?
あまりにも短すぎるハムスターの寿命ですが、適切な飼育をすることで延ばすことができます。
基本となるのは、ストレスを与えないこと。
人間と同じで、ハムスターもストレスがかかると心拍数が上がります。
先述した通り、心拍数は約15億回と決まっているため、なるべくストレスを与えず、心拍数を抑えることが大事になります。
適切な飼育場所を選ぶ
ハムスターにストレスを与えない飼育方法として、まず大事になるのが飼育場所です。
ハムスターは繊細な生き物のため、飼育環境が悪いとすぐにストレスになってしまいます。
ここでは、ハムスターにとって快適な飼育場所を紹介します。
エアコンのある室内
1つ目は、エアコンのある室内です。
ハムスターにとって快適な温度は、20度~26度と言われています。
10度以下になると凍死する危険が高くなり、30度以上になると健康なハムスターでも熱中症のような症状が現れ、命を落とします。
筆者も外出する際は必ずエアコンをつけたままにし、室内を常に24度前後になるようにしています。
温度管理はどの動物にとっても死活問題になるので、とくに注意しましょう。
直射日光が当たらない場所
2つ目は、直射日光が当たらない場所です。
人間と同じで、ハムスターも日光を浴びすぎると体が熱くなります。
人間の場合、軽いやけど程度で済みますが、ハムスターの場合、体温調節ができなくなり、命にかかわります。
必ず、直射日光の当たらない場所にケージを置きましょう。
静かな場所
3つ目は、静かな場所です。
ハムスターは音に敏感な生き物で、静かな場所を好みます。
大きな音は、当然ストレスになります。
テレビや空気清浄機など、大きな音を発する電子機器の近くには置かないようにしましょう。
正しくエサを与える
ハムスターの寿命を延ばすコツとして絶対に外せないのが、正しいエサやりです。
基本雑食のハムスターですが、当然なんでも与えていいわけではありません。
栄養価の高いエサを、適量与えることが基本となります。
ここでは、正しいエサの与え方を紹介します。
主食の基本はペレット
ハムスターの主食としておすすめなのは、ペレットです。
ペレットとは、木の実や穀物を砕いて固めたもので、非常に栄養価の高いエサです。
ハムスターのエサの適量は、1日に体重の5~10パーセントほどと言われています。
ハムスターの種類によって専用のペレットが発売されているので、種類にあったエサを選びましょう。
また、ハムスターと言えば、ひまわりの種をイメージする人が多いと思います。
しかし、ひまわりの種は脂肪分が多く高カロリーのため、与えすぎると肥満につながります。与える際はおやつとして少量にとどめましょう。
エサやりは1日1回
ハムスターへのエサやりは、1日1回で十分です。
一度の食事で食べきれる量しか食べないため、1日に何度もエサを与える必要はありません。
時間帯としては、夜行性のハムスターに合わせて、活動が活発になる19時から20時に与えるのがよいとされています。
また、毎回エサのタイミングで残っているエサは捨てて、新しいエサを与えましょう。
古いエサを食べると、消化不良などを起こし、病気につながります。
エサを交換するタイミングで、水の交換も忘れずに行いましょう。
ケージ内を清潔に保つ
生き物にとって清潔な環境は、とても大事になります。
人間と同じで汚い環境で暮らしているとストレスになり病気になる危険が増します。
しかし、掃除のし過ぎもストレスとなってしまうので、正しい頻度で掃除をしてあげましょう。
いくら清潔な環境を提供すると言っても、毎日ケージを掃除するべきではありません。
縄張り意識を持つハムスターにとって、巣から自分のにおいが消えてしまうのは大きなストレスになります。
お部屋の掃除は、2~3日に一度行いましょう。
糞などで汚れている床材を取り出し、新しいものと交換します。
ここでのポイントは、すべての床材を取り出さないこと。
先述した通り、自分のにおいが消えてしまうのはストレスになります。
あくまで、汚れている床材を交換するにとどめましょう。
トイレ掃除は毎日
掃除のし過ぎはよくないと言いましたが、トイレは例外です。
トイレは一番汚れやすい場所です。
トイレ掃除をしないと、においだけでなく、ハムスターの体に尿が付着し病気につながります。
トイレに砂を使っている場合は、汚れている砂を落として、新しい砂に変えてあげましょう。
まとめ
今回は、ハムスターの寿命について、また、短すぎる寿命を延ばすコツについて紹介しました。
適切な飼育をすることで、ハムスターが長生きしてくれる環境をつくることができます。
ぜひ今日から取り入れて、家族の一員のハムスターとの生活をお楽しみください。