ハムスターの共食いとは?
ハムスターは雑食で何でも食べることができますが、主に野菜や穀物、ペレットなどの餌を食べます。
しかしハムスターは肉食の動物ではありませんが、ときに共食いをすることがあります。この共食いには2種類あり「子食い」と「縄張り争い」に分けられます。
しかしハムスターの共食いは、ハムスター自身が好んで行っているわけではありません。
ここでは共食いが行われてしまう環境や原因を見ていきます。そして、共食いを予防するにはどのような方法があるのでしょうか。
ハムスターの子食いが発生する原因
人のにおいがついてしまった
出産直後のハムスターの赤ちゃんを触ってしまうと人のにおいがついてしまい母親のハムスターでさえも自分の子供を識別できなくなり、敵と判断し食べてしまうことがあります。
餌の量が十分でなかった
ハムスターの母親は出産後に母乳で子供を育てますが母親自身の栄養が少ないと十分に母乳がでずこれでは育ててはいけないと判断してしまい、子供を食べてしまうことがあります。
ハムスターの父親
ハムスターの父親は自分の子供を認識することができません。
同じケージで複数を飼っていると自分の子供でさえも敵と認識してしまいます。
交尾後はすぐにメスとケージを別にすることが大切です。
子供が弱っていた、死産だった
母親の出産後子供が弱っていて死産だった場合、母親が子供を食べてしまうことがあります。
出産後は産まれた子供をよく観察し、元気がなさそうであればケージを別にして育てるのも一つの手でしょう。
縄張り争いがおこる原因
ハムスターに仲間意識というのはほとんどなく、単独行動をするのがほとんどです。
それに伴い一つのケージの中にもそれぞれの縄張りがあり、同じケージ内で複数のハムスターを飼育していると高確率で喧嘩が発生します。
野生であれば喧嘩をしてしまっても負けた方が逃げ出すことができますが、狭いケージ内だと逃げることができません。
ハムスターは縄張りから敵が逃げていくまで攻撃をやめることはないので弱い方のハムスターが一方的に攻撃されることになり最終的には捕食されることになってしまうのです。
ペットショップなどで展示されているハムスターを見ると同じケージの中で複数を育てているのをよく見かけます。
ですが喧嘩をしている様子はなく、仲良く寄り添いあって生活しているように見えます。
その理由としてはペットショップのハムスターはまだ子供だということにあります。
ハムスターは子供のうちは縄張り争いをすることはなく喧嘩もほとんどありません。
ハムスターは大人になるまでは母親とともに生活しますが、子供のころにどれだけ仲が良くても大人になれば必ず喧嘩が起き、共食いが発生するのです。
ハムスターが大人になるまでおおよそ60日間といわれています。
その後は子供を作ることも可能になってきます。
ハムスターは生後1か月ほどで単独行動をするようになるので自分の縄張りができて、喧嘩が始まってしまう前に親やほかの子供とは別のケージに入れて育てましょう。
共食いの予防方法
単独飼育
必ず共食いを防ぐ方法としては単独飼育が一番効果的であるといえます。
繁殖させるとき以外は単独飼育を基本とし、他のハムスターとの接触を避けることが大切だと思います。
繁殖をさせる際は、オスとメスの交尾が終わったらすぐに別々のケージに移して、ペアのハムスターであったとしてもなるべく近づけないようにしましょう。
餌の量を増やす
母親のハムスターが出産したら、子食いをさせないために餌の量を増やすことも大切ですが、栄養バランスを考えることも必要になってきます。
できるだけ高カロリーなものを用意するのが理想ですが、ハムスターの大好物の種子類はカロリーが高いので与えすぎには注意しましょう。
触りすぎないようにする
ハムスターは自分の臭いで子供を認識しています。
人間が触りすぎてしまうとその母親のにおいが消えてしまって母親が自分の子を敵だと判断してしまうことになります。
子供のハムスターを触る際は手袋をするなどして、母親のハムスターのにおいを消さないように徹底しましょう。
まとめ
私自身ハムスターを飼っていたことがあり、実際に共食いがおこったことがありました。
当時はかなりショッキングなその現場を目にしてしまいトラウマになったことを覚えています。
共食いがおこってしまってもあっけにとられず機械的に処理をすることをお勧めします。
共食いを完全に防ぐということは少し難しいかもしれませんが失敗を引きずらないことで冷静に改善点を見つけていけると思います。
共食いはハムスターの習性や飼い方をよく知ることで、未然に防ぐことができます。
ハムスターは好んで共食いをするわけではないので複数の個体を同じケージで飼育しないことや母親のハムスターがでるだけストレスをため込まずに子供を育てていける環境を作ってあげることが大切だと思います。
ハムスターを飼うことになったら、必ず習性や飼い方を理解してどう育てていくかをイメージしてから飼うことをお勧めします。