小さくて可愛いハムスターは犬や猫に次いでメジャーなペットとして知られています。
これから飼おうかなと考えている方や、すで飼っている方もおられるのではないでしょうか。
ハムスターといえば、回し車で走っている姿のイメージがありますが、なぜハムスターが回し車で走るのか疑問に思ったことはありませんか?
この記事では、ハムスターが回し車を走る理由をご紹介します。
また、回し車がないとハムスターはどうなるのかについても解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
ハムスターが回し車で走る理由
ハムスターと言えば回し車。
ひたすらクルクル回している姿は可愛くて癒されます。しかし、なぜあんなに一生懸命に回し車で走るのでしょうか。
ハムスターが回し車で走るのは主に次の2つの理由があると考えられています。
- ハムスターの本能によるもの
- ストレスを溜めないため
ハムスターの本能によるもの
もともと野生のハムスターは夜行性の動物です。
夜になると敵に襲われないように、自分の縄張りを見回ったり、エサを探し求める習性があります。
一晩で走る距離は10km〜20kmと言われており、人間に当てはめると80km〜160kmと信じられない距離を走ります。
ハムスターの走る速さは時速4〜6kmで、ハムスターの体の大きさから換算すると、人間の世界では時速40kmにもおよびます。
我々には考えられない運動量とスピードですね。
昼間は敵に襲われる危険性が高いため、あまり活動しませんが、夜になると一気に活動量が上がり、縄張りチェックやエサを探すために素早く、広範囲を移動する習性があります。
ハムスターは本能的に、このルーティーンを行うため夜になると回し車で走るというわけです。
ストレスを溜めないため
もともと、たくさんの運動量を日々こなすハムスターにとって、飼われてるゲージは狭すぎます。
もし、回し車のない環境で走ることができないと、人間と同じようにストレスを抱えると言われています。
また、回し車で走るのが楽しいからという説もあり、ハムスターの脳内から脳内麻薬とも言われているエンドルフィンが分泌されることがわかっており、人間と同じようなランナーズハイのような感覚になっているのです。
ハムスターも人間と同じように回し車でストレスを発散しないといけないのですね。
では、ハムスターが回し車で走れないと、いったいどうなってしまうのでしょうか。
ハムスターが回し車で走れないとどうなる?
ハムスターは回し車で走らないと体内時計が狂ってしまい、肥満やストレスが溜まり病気になりやすいと考えられています。
またハムスターはストレスに弱く、繊細な性格をしています。
走れないストレスの他に、飼われている環境によってもストレスを受けやすいので注意が必要です。
例えば次のようなものです。
- 室内の明るさ
- 気温の変化
- 生活音
- ニオイ
ハムスターは外的な環境によってもストレスを感じるため、これらにも気を配ってあげなければなりません。
室内の明るさ
規則正しい生活ができないと体内時計が狂ってしまいます。
夜行性のハムスターは暗闇で活動するため、夜は室内を暗くし活動しやすい環境を作ってあげることが必要です。
夜に室内が明るい時は、ゲージを段ボールやタオルで覆って暗闇を作ってあげましょう。
気温の変化
ハムスターの飼育には20〜26℃が適温と言われています。
夏はクーラーや保冷剤、冬はヒーターなどで室内の温度を管理してあげましょう。
生活音
天敵に襲われる危険があるハムスターは音にも敏感です。
起きている間は音に注意を払っているため、常にストレスを感じている状態になっています。
テレビや出入り口に近いところにゲージを置かないようにしましょう。
ニオイ
ハムスターは人間の40倍の嗅覚機能を持っています。
芳香剤や香水はハムスターにとってストレスになることがあるので注意が必要です。
ハムスターがストレスを感じているときは、次のような行動をするようになります。
- 顔や体のそうじを頻繁にする
- 鳴く
- フリーズする
このような行動が見られた時はハムスターが感じているストレスの原因を考え、解決してあげることが大切です。
ストレスの原因は上記のように、外的な環境を整えてあげると解決します。
しかし、ハムスターは夜間に活動するという本能を満たせないと、より大きなストレスを抱えることになります。
ハムスターを飼う際は、必ずゲージに回し車を入れてあげましょう。
回し車を選ぶ際は飼っているハムスターの体の大きさに合ったものがオススメです。
では、回し車を選ぶときはどのようなことに注意したらいいのでしょうか。次に回し車を選ぶ際に注意したいことを紹介していきます。
回し車を選ぶときの注意点は?
回し車を選ぶ際に注意したいのが、次の3点です。
- 体に合った大きさ
- 音の静かさ
- 安全性の高さ
体に合った大きさ
回し車を選ぶ際には、ハムスターの体に合ったサイズを選びましょう。
体に対して、大きすぎる回し車はハムスターが遠心力で飛ばされ怪我をするおそれがあるので注意が必要です。
一方、小さすぎると、ハムスターが背を反らして走ることになり、体に負担をかけてしまうことになります。
大きなハムスターなら直径21㎝前後、小さなハムスターなら直径15㎝前後を目安に選ぶと安心です。
音の静かさ
ハムスターは夜行性のため、回し車は夜間に使われることがほとんどです。
回し車の音が気になる環境では、サイレントホイールや静音タイプと表示された静粛性の高いものをオススメします。
ゲージに直接取り付けるタイプと独立したスタンドタイプがあります。
直接取り付けるタイプはゲージの振動による音が発生する場合があるので、静粛性を考慮するとスタンドタイプがいいでしょう。
安全性の高さ
回し車のすき間に足を挟んでケガをしてしまうケースもあるため、安全性も考慮したいところです。
ホイール部分に溝やつなぎ目がないフラットなものをオススメします。
また、遠心力で飛ばされないように工夫された製品もあるので、チェックしてみてくださいね。
まとめ
なぜハムスターは回し車で走るのか?回し車がないとどんな問題があるのか?について紹介しました。
夜行性のハムスターは、夜に走り回って活動します。
その本能を妨げられると、ハムスターはストレスを感じてしまい、肥満や病気になりやすくなります。
回し車はハムスターにとって重要なアイテムです。
必ずゲージに入れるようにし、ハムスターの体に合ったサイズの回し車を選ぶようにしましょう。
回し車を走っているハムスターは人間にとっても、可愛らしくて癒しになります。
ピッタリの回し車を選んで、人もハムスターもストレスのない環境を作って、楽しいペットライフを送ってくださいね。