サボテンの元気がない、痩せてきた、根元がブヨブヨしている、などの小さな変化を見逃してはいけません。その変化はもしかすると枯れる前兆かもしれませんよ。
サボテンは枯れても早期発見・対処をすれば復活させることが可能です。
今回は枯れたサボテンの復活方法や見分け方など「枯れ」について詳しく説明していきますね。
枯れたサボテンを復活させる方法
サボテンは枯れる前に、痩せる・萎む・変色するなどのSOSを出しています。
できればこの段階で気づき対処してあげることがベストです。
なぜなら枯れたサボテンは早期発見&対応で復活させる事ができるからです。
それでは、原因別に復活方法を見ていきましょう。
根腐れ
サボテンを枯らしてしまう最も多い原因が「根腐れ」です。サボテンの根っこ付近が変色し、触るとブヨブヨ柔らかくハリがない時は、植木鉢から出して根っこが有るか、腐っていないかなど状態を確認しましょう。
葉焼け
夏場の強い日光に長時間あたり、サボテンが火傷(やけど)をしている状態です。
黄色っぽく色が変わり日焼け部分がかさぶたの様なカサカサした感じになります。
範囲が小さい場合は復活させることができますが、広範囲に及んだ場合は対処ができず枯れてしまいます。
対処方法
どちらも症状が出ている箇所を「胴切り」と呼ばれる方法で取り除きます。
- 清潔な刃物を用意する
※刃物は除菌用のウェットティッシュでも良いので使用するごとに消毒しましょう - 根腐れ・葉焼けしている部分の少し上あたりからスパッと切る
- 切り口を日光に30分程あてて消毒する
※日光に当てすぎないように時間に注意しましょう。 - 風通しの良い半日陰で切り口を乾燥させる
- 乾燥後、植え替えする
※根腐れが原因の場合、古い土には腐敗菌が残ってるので必ず新しい土を使うこと。
ポイント
切った後の切り口を必ず確認しましょう。変色している、空洞があるなどの場合はそれらが無くなる部分まで切断を繰り返します。
根腐れの場合、外側はそれほど酷く見えなくても内部で進行している場合があります。
必ず切り口のチェックをしてから消毒・乾燥のステップに進みましょう。
栄養・管理不足
土の栄養が無い、環境があっていない、水分不足などの場合は、小さく萎んでいきます。
早期発見で復活は可能ですが、あまりにひどい場合は何年もかかる場合があります。
対処方法
この場合は、栽培環境を見直しましょう。
- 植え替えは行ったか?
- 日照時間・肥料は足りているか?
- 水の量・回数は適切か?
サボテンの成長サイクルを把握し、サボテンの成長サイクルに合わせた管理をしましょう。
害虫被害
害虫が栄養分を吸い取ったりすることで、元気(ハリやツヤ)がない、変色するなどの変化があります。
サボテンや土の表面、根っこをよく見ると小さな虫がいるのでわかりやすいです。
対処方法
害虫の種類によって使用する殺菌剤は異なりますが、やることは同じです。そして、専用の殺虫剤を使って害虫をやっつけること。
もしもサボテン本体に腐食などがある場合は、「胴切り」で取り除きます。
※この時、害虫が他の植物に移動しないように隔離することも忘れずに!
いずれのケースも「早期発見・早期対処」でサボテンを復活させることが可能です。
症状が小さければサボテンへの負担も小さく回復も早いので、サボテンが出すSOSを見逃さないようにしましょう。
画像で確認!サボテンが枯れたらどうなる?
サボテンの枯れた状態を知っておくと、今後トラブルが起こった時に判断の目安になるので知っておいた方が良いでしょう。
ここでは分かりやすく画像付きで解説していきます。
サボテンの枯れた花
サボテンは種類によっては花を咲かせます。小さな花を可愛らしく冠状に咲かせるもの、大きな大輪を誇らしげに咲かすものなど様々です。
花以外の枯れた部分
全体的に濃い茶色などでブヨブヨに腐ってしまう場合と白っぽくカサカサになって萎んだような状態で枯れる場合があります。
サボテンが枯れたらどうする?
サボテンは枯れてしまった場合でも状態によっては助けられる(復活)させることができるんです。
末期の状態だと助けることができないので、どんな状態なら復活させられるかも合わせて説明していきます。
復活条件
少しでも元気な緑色の部分が残っていること。
※元気な部分が多いほど、復活の成功率が上がります。
ただし、1度枯れてしまった箇所はもう元には戻りません。
緑の元気な部分を救うために枯れた部分は切って取り除きます。 そう、サボテンの育成で度々出てくる「胴切り」で対処していくんです。
用意するもの
- 清潔な刃物(カッターやナイフ、植木バサミなど)
- 刃は使用するごとに消毒しましょう。除菌用ウェットティッシュなど
でOK - あれば良いもの:植物用殺菌剤、発根促進剤
胴切りの方法
- 枯れている部分の少し上からスパッと切る
- 切り口を見て、空洞や変色などが残っていないか確認する
- 残っている場合は、それらが見えなくなるまで切る
- 切り口を日光に30分程度当てる
※殺菌を目的にしています、長時間当てすぎないようにしましょう。
※この時、切り口に殺菌剤を塗ってあげるとGOOD - 風通しの良い半日陰に置き、切り口を乾燥させる
※この時、切り口に発根促進剤を塗ってから新聞で包むとなおGOOD - 完全に乾燥したら、新しい土に植える
※サボテンのサイズにもよりますが1週間~1か月くらいで乾燥します。
いくら切っても変色している部分や空洞の部分がなくならない場合は残念ながら助けることができません。
サボテンが茶色になっているのは枯れてる?
サボテンが枯れているかどうかを見極めるポイントを出来るだけわかりやすく説明していきますね。
全体が茶色くなっている
カサカサと萎んでいる、縮んで土から転げ落ちている、ぐじゅぐじゅと腐ったような状態が「サボテン全体にみられる場合」は残念ながら助けることはできません。
部分的に茶色くなっている
一部分のみ変色していて、「緑の元気な部分」が残っていれば、まだ助けることができます。緑の部分が多ければ多い程、復活の成功率は上がります。
その他、原因と対策について詳しくこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひ、参考にしてみてください。
サボテンを枯らさないためには?
日ごろの管理を見直すことで、サボテンが枯れるリスクを軽減することができます。
ポイントを1つずつわかりやすくまとめてみました。
根腐れに注意する
サボテン栽培で一番多いトラブルです。水のやりすぎなどが原因で根っこが腐る病気です。
原因と対策・対処方についてはこちらの記事で詳しく解説しているので参考にしてみてください。
植え替え
サボテンは種類にもよりますが1~2年に1度は植え替えが必要です。植え替えをしないと鉢の中で根っこが詰まってしまいます。
こうなると成長が止まったり、最悪の場合は根っこが弱って死んでしまいます。
詳しくはこちらの記事で解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
葉焼け(日焼け)
夏の強い日差しを長時間浴びて「火傷」している状態になります。火傷の範囲が小さければ問題ありませんが、大きい場合は復活できず枯れてしまうことも。
サボテンの葉焼けについて予防法や対処方の詳しい記事はこちらを参考にしてみてください。
サボテンが枯れる前兆として、痩せる・萎む・変色するなど小さな変化が現れます。
早期発見であれば、枯れたサボテンも復活させることができます。
- 根腐れや葉焼けが原因の場合
悪い部分を「胴切り」で取り除いた後、新しい土に植え替える - 栄養・管理不足
栽培環境を見直す - 害虫被害
害虫を駆除した後、必要であれば「胴切り」を行う
復活が可能かどうかの基準は「緑の部分がまだ残っているか」です。
サボテン全体に症状が進んでいる場合は残念ですが復活させることはできません。
せっかく大切に育ててきたサボテンを枯らさないためにも、日々のお世話でサボテンが出す小さなSOSを見逃さないようにしましょう。